中年層になると、体の不調を訴える人が珍しくありません。中でもデリケートな問題として挙げられるのが、EDです。
多くの人が悩みを抱えながら、なかなか他人には相談がしにくいため、1人で抱え込んで苦しむ人がたくさんいます。EDには様々な原因があり、人それぞれ違います。治療をするなら、それぞれに合った最適な方法を見つけなければいけません。
中年層がなりやすいEDの原因とその対策
中年層のEDの原因として多いのが、心因性EDです。心理的な影響によって、勃起不全に陥ります。例えば、過去の性行為の失敗を引きずっているケースや、性行為の経験そのものが浅いことから来る緊張などが、EDの原因になります。仕事や子作りのプレッシャーのせいで、EDになる中年層も多いです。
心因性EDの場合は、ED治療薬の服用が効きます。治療薬を使えば、「薬を飲んでいるから大丈夫」という安心感が生まれます。成功体験を繰り返すことで、不安を徐々に払拭することが可能です。薬に頼る回数を減らしていければ、EDから脱出することができます。
器質性EDも、中年層には多いです。身体的な問題から、EDになってしまう症状です。40代半ば以降の中年層で特に多く、血管の老化が原因になります。高血圧や加齢などで動脈硬化が起こると、海綿体に血液が十分供給されず、勃起機能が低下してしまいます。
テストステロンの減少から、EDにつながることも多いです。30歳ごろからテストステロンの分泌量は減り、性欲の衰えや陰茎の筋力低下が引き起こされます。性行為そのものが減る中年層も多く、EDの症状が進むことも少なくありません。
器質性EDを改善するには、血流改善治療が効果的です。患部の周辺に低衝撃波を当て、血流を促進する治療もあります。
薬が原因で、EDになる中年層もいます。例えば、睡眠剤や安定剤、抗うつ薬などが主な要因です。一般的に男性は、脳が性的に興奮することで、勃起が引き起こされます。神経系に作用する薬のせいで、勃起を阻害してしまうことがEDの原因になっている状態です。
薬が原因のEDなら、常用薬を飲むのをやめれば、回復する人が多いです。自分の意思で薬を止めるのは危険なので、医師によく相談をしなければいけません。
生活習慣を改善してEDを克服する
中年層のEDには、生活習慣の改善も効果的。運動不足を感じている人は、適度な運動を行うと良いです。運動不足は動脈硬化の原因にもなりますし、血液の循環も悪くしてしまいます。血流が悪化することで、EDの症状が進むことは多いです。
運動を始めるなら、有酸素運動がおすすめです。軽いジョギングや水泳などが、特に向いています。ED改善のための運動としては、スクワットも良いです。下半身の筋肉を鍛えることで、血流の調整がスムーズにできるようになります。EDの改善にも、期待が持てます。
喫煙をしている人は、禁煙にチャレンジしてみるのも良い改善策です。喫煙は動脈硬化を進めます。タバコを吸う本数を減らしたり、禁煙をすることで、EDが改善することは多いです。
お酒の飲み過ぎも、EDにはよくありません。適度な飲酒なら構いませんが、過度な飲酒は、脳の中枢細胞にまで影響を及ぼします。勃起する機能を低下させてしまうリスクもあるので、EDを改善したいなら、深酒は禁物です。
食生活の改善も、EDの症状を和らげることができます。特に、塩分の摂りすぎや高脂質・高カロリーの食生活は、動脈硬化を引き起こしやすいです。低脂質・高タンパクを心がけると良いです。EDの症状を和らげるには、ビタミンB郡や亜鉛といった栄養素が有効。大豆・レバー・牡蠣などを積極的に摂取しましょう。高カロリーな料理はできるだけ避け、生野菜を多く摂るのも良いED対策です。
原因を知って細かいED対策を
中年層のEDには、いくつかの代表的な原因があります。何が原因になっているのかを知り、適切な対策をしていけば、改善が期待できます。
同時に、生活習慣を見直すのも良い手段。適度な運動をしたり、食生活を見直すのも有効です。喫煙をしている人は、禁煙にチャレンジしてみるのもおすすめです。EDを改善するためには、深酒も良くありません。